見るなキタ━(゚∀゚)━!

トイレの「小」の方で流せるタイプの文章を書きます。そしてお前を許さない。

映画『サイレントヒル』

映画『サイレントヒル』見った。

お、面白え…。意外とスッキリするし出し惜しみしない異界やクリーチャー達も良かった。星5!

 

あらすじ

度々外を出歩いたり恐ろしい絵を描く夢遊病の娘。精神病院で見てもらうも一向に治る気配がない。主人公である母親はそんな娘がつぶやく「サイレントヒル」という言葉を手がかりに同じ名前の立入禁止の廃村を見つけ、そこになら娘を治療できる何かがあるはずと娘と2人廃村へ向かう。

警察に追われながらどうにかサイレントヒルに着いたのもつかの間、娘が行方不明になり探すために町を回る。

しかし探している最中に奇妙なサイレンが鳴り響き、なんとその町は姿を一変させ、奇妙なクリーチャーも襲いかかってくる。

自分を追ってきた警官とともに娘を探すため町を探索していくと、なにやら主人公の娘とそっくりの子供が魔女裁判にかけられたことが判明する。その子供が眠る地下奥深くへ向かうと、この町で起きた出来事が明らかになる。

魔女裁判に掛けられたその子は、町の住人を恨み、街に住む神様と同化し町を呪ったのだった。主人公の娘はその子の善の部分として世に放たれた子供であるという。

主人公は彼女の憎しみを晴らすため、神様を体内に宿し、聖なる力で守られている魔女裁判を行った教会に向かい、教会を内側から闇に突き落とすことで神様と同化した子供を召喚。狂信者たちを皆殺しにする。

その後、娘を連れて家に帰った主人公だったが、そこは今までの世界とは違う灰の降る街だった…。

 

みたいな?

 

感想(前置き)

「俺の」好き嫌いを語るよ!

 

感想

めちゃくちゃ良い。

サイレントヒルはなんとな~く実況を見たりして雰囲気の良さくらいは把握してたんだけど、その雰囲気の良さがちゃんと映画にも存在しててとっても良かった。

サイレンが鳴って一旦「神龍が出た!?」ってくらい真っ暗に暗転して金網や赤錆だらけの異世界になるのがもう最高。金網の「こっちと向こうを隔てるけど完全な仕切りではない」ってのが良い。金網の中にヤバい人体いるのとか最高すぎるよな。こういうデザインや美術ってゲームの専売特許なイメージあるから映画で見えて嬉しい嬉しい。クリーチャーだけじゃなくてワールドデザインがそもそも異形・異界ってほんとに意外と少ないのよね。

元がゲームなだけあってクリーチャーもキャラ立ってていいしなあ。序盤に大量のちっちゃい燃えてる子供(?)に追われるシーンなんかも怖くていいよねえ。

デザインに関してはもう「なんか良いわ」くらいしか言えないけど、話も思ったより分かりやすくて良かった。

序盤はよく分からないけど、トイレの中に有刺鉄線で巻かれた死体があるとかそういうハッタリがあったり、それこそデザインの良さで見えた。後半、魔女と呼ばれた子供が眠る地下室へ行くところからすごい面白い。

「そこに魔女は眠る」みたいな瘴気の濃いやべえ場所にエレベーターでがっと下っていくのがもう燃える。サスペリア』の隠し扉から魔女集会のところに向かうみたいな。というか、ゲームの引き返せない最奥って方が俺のルーツとしては正しいか。なんにせよ隔離された異界(地獄)へ向かうのは熱い。

そこから少女の何があったかの説明があって、それもまた分かりやすい。やっぱ日本のゲームだから親しみがあるシナリオなんだろうな。焼かれてから痛みも苦しみも全てが憎しみに変わり、好奇の目すらも許せなかったという(大別すると)嫉妬深さが動機になっていて、日本ぽい湿り気を感じた。ていうか押切蓮介『ゆうやみ特攻隊』好きだから俺。

そこから誰が敵か分かって、主人公が狂信者たちにめちゃくちゃ強気の啖呵を切るのがこれまた、漫画やアニメっぽくて好きだなあ。これも映画じゃあんまりないのよ、言葉でまず戦うって段取り。まず「お前は間違ってる!」って言い合ってからバトルするのが漫画育ちの俺からするとすげえしっくり来るのよね。

で、主人公の内に入れた闇を教会内で開放して教会の中心部に奈落の穴が空き有刺鉄線を纏った少女が降臨されるの、最高すぎる。超かっこいい。地獄の大穴から恨みを晴らすために現れるの良いな~。これもアニメやゲームっぽさだと思うけど、それが良いんだよねえ。

しかも曲がりなりにも教会という「美しいもの」「正しいもの」「清貧」として醜いものや邪魔なものを排除していった空間に、狂信者が隠した「汚いもの」が暴かれるように現れて邪神の如く振る舞うという分かりやすいダークヒーロー感や復讐劇、「悪魔ってかっけえよな!」って感じが最高です。

それに少女が力を手に入れるのに、神に触れるっていうものすごい燃える設定ね。超能力者や霊能力者が迫害で死んで手に負えない悪霊になるとかじゃないからね。そもそも神様みたいな超越的存在がいて手を結ぶからね。燃える世界観だぜ(作中の燃えて灰の降る街と気持ちが燃えるのダブルミーニング

 

オチはよく分からないけど、設定見るかぎりでは例の神様はこの世に顕現したいからそのまま元の世界に帰れるわけねえよなあ!?ってことなんだろうか。力の元凶である神様のストーリーはまだ終わってないぜっていうような。

まあそれはそれで色々妄想が捗っていいっすよね。

 

なんにしてもデザインもいい上に話もしっかり悪いやつを気持ちよくぶっ倒す話で良かった。

 

終わり