見るなキタ━(゚∀゚)━!

トイレの「小」の方で流せるタイプの文章を書きます。そしてお前を許さない。

memo

一ヶ月遅れくらいでジャンプ本誌でヒロアカを読んでるけれど、やっぱヒロアカの面白さってのはヒーローものじゃないところだ。

 

結局ヒーローを題材にしてるから「ヒーローとは」を語る話で「これが俺のヒーローだ!」という話ではないのでしょう。

 

単純にヒーローがかっこいい話だったらワンピースのほうが面白いし、今だったらDr.ストーンのほうがヒーローやってる。あと怪獣8号か。勝ち負けだけじゃなくて義を大事にするというか、道徳を大事にするというか。悪い敵を倒すよりピンチになろうが倒れている人を救う方を選ぶような話。

自分の遍歴で言えば金色のガッシュベル藤田和日郎先生の作品はヒーローもので、そこの面白さで言えばヒロアカより面白いと俺は思ってる。

 

ジャンプ14号のヒロアカでオールマイトの力は「無個性」だから継承できる、という設定が明らかになった。

ヒロアカの設定で、個性(超能力)は遺伝するものでどんどん強力になっていくことになってる。基本的には親より子のほうが強力で、これから先もどんどんそうなっていく。つまり無個性はロートルなのである。

無個性じゃなければ「あのヒーローの象徴とも言えるオールマイト」は誕生し得ない。今後、人類はちょっとずつ個性が強力になっていき、社会は変わっていく。進歩していく。進歩していくからこそ一強のヒーローはもう現れることはない。

言うなればこれはケンシロウやルフィのようなかつて存在した(今もいるけど)絶対的ヒーローに対する問いかけだよね。

オールマイトのような絶対的ヒーローは憧れでかっこいよいけど、そんなヒーローが存在するためには時間は進んではならない。世代を重ねてはならない。

時代が進んで世代が重なってそれぞれの個性が強くなって、無個性という不幸は減って社会が変わっていくともう象徴的なヒーローは存在し得ない。

パッキリ例えちゃうともうダウンタウンは現れないみたいな話。

 

で、デクくんは辛うじてオールマイトの残滓を受け取って、社会が次の世代に行く前に死柄木弔との決着を付けなきゃならない。もう二度と現れない絶対的ヒーローとして。絶対的ヒーローを今後願うことは時代を逆戻しさせようというノスタルジーにつながる思想になってしまう、そのエッジに立つものとして。

 

つまり俺はヒロアカから「ヒーローっていつでも笑顔のやつだよな」とかではなくむしろ「ヒーローとはそもそも何なのか」「何を以てヒーローと呼べるのか」みたいなテーマの描き方してると受け取っていて、その部分は面白いなと思う。無個性のくだりとかはね。けど俺は絶対的ヒーローが好きなので、気持ちは分かるんだけど刺さりきらないんすよね。別にそういうややこしいところ見たくないんだよっていう…。

 

エンデヴァーの身勝手な虐待の話の末に見て見ぬ振りをしてきた家族みんなそれぞれ罪があり、みんなで息子を救いに行こうとなる話なんかは好きでしたけどね。お父さんだけのせいじゃなく、みんながちょっとずつ悪いってのが良い。

 

俺は絶対的ヒーローがいて「こいつが来たからにはもう安心だ」って話型の方が好き!

 

まあこうして色々語って想いを馳せられるのは良い作品だわ。

 

ほんとにただのメモ。

 

終わり