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トイレの「小」の方で流せるタイプの文章を書きます。そしてお前を許さない。

アニメ『ワンダーエッグ・プライオリティ』2話

アニメ『ワンダーエッグ・プライオリティ』2話見た。

絶妙にキャラが皆ダメ人間でいいなあ。大戸アイちゃんSyrup16g好きそう。COPYあたりが好きだぜ多分。

 

あらすじ

一話の終わりに出会った同じ境遇の褐色肌の女の子と仲良くなろうと主人公・大戸アイは懸命に話しかけるも「エッグ買う日を隔日にして会わないようにしよう」とか「予定が変わる時は連絡して。悪用しないでね」とか言われる。挙句の果てには主人公が友人を助けたいのは自分のためでその友人のためではない。私は妹のためにやってくるけどね。とか難癖をつけてくる。

所変わってエッグから出てくる人を助けるフィールドにやってきた大戸アイ。エッグ割らなきゃ敵は襲ってこないし~、とか余裕ぶってるがエッグはすぐに割れて中からメガネの新体操部が出てくる。覚悟を決めて前回みたいに守ろうとするが、メガネの新体操部は状況にビビって逃げ出す。慌てて後を追い屋上へ。

大戸アイは彼女を安心させるために「絶対に守るから」「でも引きこもりだけどね」と冗談めかして言うが、堂々と自分を出してくるアイの様子を見て彼女は「私は先生が怖くて学校をサボることも出来ないよ」自分の弱さ。

するとそこに新体操部の恐怖の対象であるパワハラ教師がやってきて襲われアイはふっ飛ばされ新体操部の子は連れ去られてしまう。

アイは朦朧とする意識の中、親友がいじめられてるのに自分は怖くて何も出来なかったことを思い出す。

そんな自分はもう嫌だと、再び立ち上がり新体操部の子を救うため、バケモノ化したパワハラ教師を倒しに向かう。

アイはそこでもまたやられそうになり、粘液で目隠しまでされてピンチに陥るが、自分のためにそうまでして戦おうとしてくれているアイを見た新体操部の子が勇気を振り絞り教師に反逆し支持を出し、そのお陰で勝利する。

どうにか救えた新体操部の子は「私のこと忘れないでね」と前回と同じようにまた消えていく。

現実世界では褐色肌の子が担架で運ばれていた。その様子を見た大戸アイはちゃんと「友だちになろう」と伝える。褐色の子は良く分かんないけど悪くないかもね、と微笑むのであった。

 

感想(前置き)

世界ってきっと広い(?)

 

感想

キャラが全員ちょっとクズというかね、生きづらそうなのがいいね。しかもガチの生き辛さではないのがね。例えば大戸アイだったら、多分この子学校とか大人とか社会とかが嫌いなだけなんだよね。馴染めないのをオッドアイのせいにしてるけどそれはそれ程重い理由ではなく、半分くらいは言い訳にしてると思う。「目の色がおかしいから私が擦れるのも仕方ない」みたいな。だから学校とか決まり事がなければ、全然友達と楽しく喋れるし結構元気で居られる。母親も先生も優しいから、もう甘ちゃんなのよこの子。

そういう甘ちゃんだから、本当の生き辛さを感じて自殺してしまった親友を助けられない自分を嫌だと感じてしまうんだろうと思う。

新キャラの褐色肌のねいるちゃんも嫌なやつとかではなくマジで本気で「友達ってなにそれおいしいの?」みたいなキャラなんだろうね。だからまあ2話ラストで結構するっと笑ってくれた。「人と関わる」ということに反発してたんじゃなくて知らなかっただけだから。

ねいるちゃんが軽蔑した「親友のためじゃなくて自分のためでしょ?」っていうのは、むしろ俺は弱い自分が嫌だから頑張るのは当たり前で、やらない善よりやる偽善というか、人を助けられる自分になることで結果的に相手は救われた気持ちになるんじゃないかなあと思うのよね。相手が良い人かどうか・どういう気持でやってるかって極論関係なくて、相手が「自分のためにやってるだけだよ」と言ってもそれでもこっちは救われたりする。

というか、本当の本当に相手のためにやるってなったらそれは自己犠牲で、自己犠牲に良いことはない。境界や定義が難しくて場合によっては悪くとられるかも知れないけど「自分がやることで相手が笑ってくれる・幸せに感じてくれる。そんな自分は好きで居られる」という自己満足が一番いいと思うのですよね。

だからねいるちゃんは自己犠牲的でとにかく早くエッグを割らなきゃって身体ボロボロになってんだと思うけどね。そこら辺も後で拾われるかな。

 

まあそういう訳で「親友を助けられなかった自分が嫌だ」って怖いものに立ち向かっていくのが好きなので今回のメイン戦闘も良かったなあ。

ちょっと前回の見て見ぬ振りでの葛藤と似てるからそこは弱いけど、単純に基本劣勢で血だらけになっても「ふざけんなババア!」とか汚い言葉吐きながら立ち向かうってのが俺の趣味なのですごい良かった。目が見えないとかってピンチになって、それを助けようとしてる子が手助けしてくれるのとかめっちゃ良いしな。この辺は俺のガッシュ好きな琴線に刺さる。バトル漫画(アニメ)での血はスポーツモノでいう汗だから、どれだけ血を流せるかで一生懸命度が変わってくるのよ。

悪いやつが悪いし、ステータス自慢してくるのもほんとにムカついて、そこに主人公が「ただのパワハラですからぁッ!」ってぶっ倒すのもいいよな。

 

早めに欲しいシーンとしては大戸アイが「私ってダメなんだよ」と自分と向き合うシーンが欲しい。悲劇のヒロインぶって笑いながら言うんじゃなくて本気で言うところがないと、今の所マジでただのクズなので。それか誰かに「あんたクズじゃん」って言われるとかね。

 

そして希望的観測になるが、まだ出てないキャラで静かめのヤンキーみたいなキャラがいるっぽくて、そいつがEDなんかのカットを見る限りすげえ好きなれそう。めちゃくちゃちゃんと一人で生活してて自立してるんだけど人と距離を取ってて、すれ違う楽しそうな子どもたちを遠くから見て微笑む。でも自分はそうなれないの分かってるから遠くから見つめるだけっていうね。怖がられるけど静かなだけで喋ると意外と普通で、だけどそんなに人と関わりたい訳でもないから誤解は解けないままというヤンキーだよ多分。

全然違ったらどうしようね。ふふふ。

 

キャラ評とかも含めてだけど俺の観測は多分に少年漫画的なルーツに端を発するからかなり外れる。(『ゾンビランド・サガ』時、大敗)

 

まとめ

基本的に俺の好きな要素が多い。あとは主人公がクズであることが指摘されればもっと心から楽しめそう。(しかし主人公がただのクズってのは重要なファクターと捉えられてそうで後半に持ってこられるかもしれない…)

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Syrup16g聞いて共感してて欲しい


終わり

 

 

追記

ここは敢えて先を予想したり、現在気になってることを掘り下げて能動的にこの作品を楽しんでいこうと思う。Twitterに書こうかなと思ったけど絶対長くなるので(思考をまとめながら書くから)こっちに書こうっと!

 

どうしても引っ掛かるのが上の感想でも書いた「大戸アイってクズじゃない?」っていう疑問なのよね。要は作品内でクズだと言及してくれるならそこも含めて「頑張れ」と応援するけど、制作側がそこに無頓着で「面白いでしょ」と考えているならば応援しない。

これはゾンビランド・サガの巽が一見良いやつに見えてやってることは死んだやつを無理やり生き返らせて無理やり夢を叶えさせようとしているのが嫌だった時に似てる。生き返らせただけじゃなくゾンビにしてハンデを負わせて、たまたま皆がいいやつだったし上手く行ったから良いけど、そうじゃなかったらかなり罪深くて、だからいつかフォローが入るんだろうなと思ったらずっと巽は「めちゃくちゃ良いやつ」として描かれ続けた。

おそらくワンダーエッグ・プライオリティではないとは思うけど、…。

大戸アイを応援するか絶妙に悩むところに、この「こいつは本当に良いやつなのかどうか問題」があって、現在意外と主人公の掘り下げってされてないんだよな。

なんで大戸アイは学校が嫌いなのか、学校に行かなくなったのか、おそらく親友が死んだことが原因なのだろうけど、いじめから助けられなかったエピソードはあれど死んだことに対するエピソードはない。「あの時親友は助けられなかったから、今度は助ける!」って熱いけどお前親友死んでるんだよ、それに対してはどう思ってるんだ?「私のせいで死んじゃったから、二度と私のせいでは殺させない」(死に対して呵責がある)ならスッキリするんだけど。(それともそう言ってたか?)

正直ここの問題はおそらくタイトルの「プライオリティ」に掛かってくる話な気がしていて、他人を助ける前にまず自分を助けろよとか、他人に偉そうに言ってるお前はどうなんだ、っていう救いの優先順位のことではないかなあとか思う。まあ大体予想は外れるのだけど。

だからもしそこに話がフォーカスされて行くのであれば、現在大戸アイについて語られない構成になってるのも作為的で、段々「人を助けていい気になってるけどお前の現実は何も変わらないよ」というような話になるのでは。

そうなったらそうなったで良いんだけど、今このアニメで俺が楽しんでるところはダメ人間が勇気を振り絞って可哀想な子を血だらけになって助けるって部分で、そこを十二分に楽しむためには「主人公ってこんなに良いやつなんだな」ってことが分からないとならないのでお楽しみのポイントがズレてくる。

 結局アニメってターゲティングが俺じゃないから結構ズレてきちゃったりするんだよな…。これもゾンビランド・サガの話だけど、俺はゾンサガに少年漫画魂を見出したのに、実は百合アイドル物語だったっていうのがあるから…(実はというか俺が思い込んでただけで元々そうだったんだろうけど)。

 

 

 

はい。

 

 

 

展開は全体的に好きなんだけど主人公のことを微妙に好きなれないから、どういう子なのかもうちょい多面的に示してくれるといいなあ、と思う。けど核心なのかなあ。今ん所、親友の小糸ちゃんの方が信念あって好き。若干歪んでそうではあるけど。全体的に全員裏がありそうで、そこがなあああ。裏が丸見えなのにないみたいな良い話されると気になっちゃうよなあ。

 

終わり2